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雑草の詩

草野球とアメリカン・フォークが好きな「村長」です

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「ねぶた祭り」後記

 「ねぶた囃子の会」の友人から聞いた、八戸市出身のS君の話。
 S君は3年前に八戸の高校を出ると地元の水産加工会社に入った。そして勤務地として青森市の会社を選ぶ。八戸本社ではなく青森支社を選択したのは、「ねぶた祭り」、それも「お囃子」に興味があったからとのことだ。
 二年前からねぶた囃子を練習。今年は晴れの本番デビューとなるはずだった。いや、デビューは果たしたのだが3.11以降、悩んだという。家族や友人を呼んで晴れ舞台を見せたいが、故郷のことを考えると気が重くなったのだ。
 そんな時彼を後押ししたのが、震災後に聞かれた被災地の言葉だった。
 平成23年の思い出が、暗く辛い大震災のことばかりでは悲しすぎる。こういう時だからこそ、いい思い出も必要だ。
 S君は家族や友人の前で、太鼓を叩き横笛を吹きを叩いた。たった一夜の数時間ではあったが、S君の顔は汗と涙でくしゃくしゃだったそうである。
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