川崎市の老人介護施設で
相次いだ高齢者の転落死。2か月間で3名の転落死は非常に不自然な印象を受けた。歩行困難な高齢者が一人で1.2mのベランダ手摺りを超えられるか?という疑問が第一に挙げられている。
こう見えて、村長は
「金属バルコニー取付技能士」という国家資格を持っている。持っているだけではない、実際に住宅、ビルの手すりの設計・取付に従事していた。何?ベランダとバルコニーは違う?って。その通り、建物の一部として外に設置する(屋根がある)のがベランダ、建物から独立して張り出して設置されるのがバルコニー。でも手摺り本体はほぼ同じ。
ニュースによると今回の場合、
高さ1.2mのパネル型の手摺りが設置されていた。建築基準法では1.1m以上なので、設置基準は満たしていると思われる。もしかしたら10cmくらいの足掛けがあったのかもしれない。
さて、今回転落した高齢者の女性二人は
身長が140cm位だという。歩行困難な高齢者でなくとも
140cmの女性が1.2mの手摺りを超えるのはかなり難しい。これを一般の男性で想像すると分かりやすい。身長が
168cmの人を先ほどの手摺りの高さにあてはめると、
1.44mという結果が得られる。
強い意志で超えるなら可能だが、普通に生活している分にはこの高さを越えるのは至難の業だ。
施設の運営会社は、「二度とこのような
事故が起きないよう、再発防止に取り組んでいく」と話しているが、警察は
事件、事故の両面で捜査中だ。もしも事故ならば、建築基準法改正まで行かないと再発防止にはならないだろう。
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