今年も「八甲田・十和田ゴールドライン」に雪の回廊が完成した。予定通り4月1日には開通式を執り行い、一般にも開放される。今年は小雪で、最高高さは例年よりやや低い8mとのことだ。青森に来た数年後に一度だけ車で通ったことがあるが、今にも倒れて来そうな雪の壁に圧倒されたのを覚えている。
そして、八甲田といえば映画「
八甲田山」の元になった新田次郎の小説「
八甲田山死の彷徨」を思い出す。日本陸軍210名中199名が吹雪と寒波のため亡くなった1902年のいわゆる雪中行軍遭難事故を題材にした小説である。ちなみに、
八甲田山という山は無い。村長も青森にきて知ったのだが、
八甲田山系が正しいとのこと。
雪山の怖さは
寒波だけではない。今の時期には
雪崩にも注意が必要である。数日前には
福島や栃木で痛ましい事故が起きている。
後付けで原因や責任論を言うのは簡単だが、それでもなお雪山は
恐怖の刃を振りかざす。人間はさらなる
対策や予防を練るのだが、
自然はその上をゆく。
救難訓練で雪山に登る、あるいはラッセルを行う人たちには、ある
レスキュー隊員の言葉を肝に銘じてほしい。
自分の命も守れない人に、他人の命は守れない。
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