先週八戸や三沢を回ってきた。例年だと、弘前のリンゴ、嶽のトウモロコシ(嶽キミ)、ちょっと足を延ばして深浦のイカ焼き、というのが定番だった。ところが、新型ウィルスのクラスターが弘前で発生したため、急遽太平洋側に向かった訳である。
とある食事処に入ると、入店時の手の消毒とマスクの着用が義務付けられていた。店員に話を聞くと、車のナンバープレートを見て、県内のものだと安心だが、首都圏だと不安だという。青森市は、ポチポチと陽性者が出ているもののクラスターには至っていない。「青森」ナンバーは無敵なのだ(笑)。
さて、二三か月前に「マスクで80%の飛沫感染を防げる」という記事を見た記憶があるが、最近まるで逆の実験結果が出たとのこと。マスク着用で防げるのは十数%だけ、ということだ。だが、少なくともエビデンス的には、十数%ならば着用しろ、という気持ちである。
マスクより手洗いのほうが重要とか、マスクに予防効果は薄い、というのは理解できる。しかし、感染者がマスク無しで歩き回る、感染者が大声で話す、これはおかしい。いや、感染者でなくても他人のツバや唾液を何%かでも防いでくれるのなら、村長はマスクを着ける。他人への配慮である。そして、マスク着用による安心感(エチケットを守っているんだという)の効果は大きい。こんな世の中だから、少しでもストレス低減になるのだ。
八戸の食事処を出るとき、店主に「私の住んでいる町では、一人も感染者が出ていません」と言ったら、「それはすごい」と褒めてくれた。そして、「青森市に帰ったら、しばらくはじっとしていような」と妻に言った。土地柄かもしれないが、青森の自粛警察もかなりやかましい。市や県は公表しなくても、あっという間に町中に広まるのが田舎の悲しいところである。
PR