DDTと聞いて何を思い浮かべるでしょう?
プロレスの技? フォーク
グループ名?
村長の世代に限らず、小学校時代の
いやーな思い出が蘇ってくる人もいるでしょう。頭に手拭いを巻き、それをひっくり返す。そこへ全身白ずくめでマスクとメガネの係員さんが頭上から
DDTの粉末をプシューッと
噴霧。シラミ退治だと思いましたが、
髪の長い女子には特に苦痛であった。一時期効果があったDDTですが、環境ホルモン作用が
疑われ、発がん性があるらしい、との
噂などから廃止された。
しかし、
マラリア対策としてWHO(世界保健機構)はDDTを推奨。マラリア激減には効果を発揮する。発展途上国では
DDT使用のリスクより、
マラリア発生のリスクの方が
重大だということでしょうか。
そんな中、日本の
住友化学が防虫剤を染み込ませた化学繊維で織った
蚊帳(オリセットネット)が賛否両論を呼んでいる。この蚊帳は従来
半年に一度、蚊帳を薬品の
液に浸していたものを防虫剤を織り込むことで
5年持つという。WHOの要請もあり住友化学はタンザニアに
技術を無償提供し、これによりマラリヤの犠牲者を
4割削減したと言われている。だが、メリットばかりではない。何といってもマラリア発生地域は
熱帯地域だ。蚊帳の弱点である
熱気がこもるのである。いくら
網目を
大柄なマラリア蚊用に広くしても、蚊帳は蚊帳である。また、防虫剤の成分中には蚊にも毒であるが
人間にも毒性を持つ物質もあることからデメリットも大きい。
WHOもこの蚊帳を推奨はしているが、中には
DDT派もいる。絶対的な対策というものはなかなか無いのでしょうね。今は、
蚊帳と
DDTの使い分けでマラリアに立ち向かうしか手はないのでしょうね。
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