0-1で迎えた7回表、巨人の攻撃も既に二死。打席には8番井端が入った。次打者席には代打予定だろうか矢野選手が入っている。初回に一点は失ったものの、約40日ぶりの先発となる菅野投手はよく投げていた。ただ、阪神の岩田投手はその上をいっていたが。
この場面で井端選手の頭には「俺が出塁すれば代打が出される。無得点で終わったら、菅野投手の勝ちはなくなる。なんとか彼の力投に報いたい」という心境だったと思う。ここで出場も多くなく、今季本塁打一本のベテランが大きな仕事をやってのける。
ファウルで粘った末レフトポール際に同点弾を放ったのだ。これには巨人ファンはしびれたことでしょうね。試合後の原監督も「少し目をこすりたくなるような」とかよくわからない表現をしてましたが。
この一発で菅野投手は続投。8回の代走鈴木の足と坂本選手の決勝打で、菅野投手に10勝目が転がり込んだ。
さて、「鈴木の足」と書いたが、チョット疑問も。無死一塁からのバントエンドラン、二番橋本がこれを決めて一死二塁。さらに打者坂本のときヒットエンドランをかける。これも見事に決まって遊撃への内野安打で二走鈴木が一気に勝ち越しのホームイン。鮮やかすぎる攻撃に解説の大野氏も、「終盤にこういうスペシャリストがいて、いい仕事をするのが巨人の強さ」というようなことを言ってましたが、村長の目には、出来過ぎに見えました。
特に、無死一塁からのバントエンドランは、盗塁失敗、バントが小飛球になったときの併殺、といったリスクを考えると普通の犠牲バントで良かったのでは?常識的には、走者がそんなに足の速い選手ではないときの作戦。原監督の傾向を考えると、鈴木を単独盗塁させて橋本は三塁に送る。一死三塁という場面を村長は予想していた。バントエンドランは想定外でした。
これで、いよいよ阪神は追い詰められましたね。セ・リーグのペナントレースは巨人vs広島の一騎打ち、といった様相を呈してきました。でも青森ではTV放送が・・・
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外角に落ちる球や明らかなボール球に手を出し、大チャンスに凡退した村田選手や長野選手、阪本選手(長野&阪本両選手は、其の後にリヴェンジを果たしましたが。)に対し、井端選手は臭い球は徹底的に“カット”して行く中で、狙い球を只管待っていた感が在りましたね。ベテランの凄さを、改めて感じさせられました。
今季、ジャイアンツが優勝したら、誰がMVPに選ばれるのでしょうか?正直、レギュラー陣で「彼!」と迷いなく選べる者が居らず、と言って、昨年の様に他チームでも絶対的な候補者が居ないので、悩ましい所です。個人的には「チームが危うい状態になると、此処ぞと許りに“脚”でチームを助けて来た。」鈴木選手に上げたい。レギュラーでは無いけれど、本当に良い仕事をして来たと思うので。井端選手や高橋(由)選手も、ベテランとして良い仕事をして来ましたが、印象的には鈴木選手。