もう40年くらい前の村長が
「セトモノの心」だった頃の失敗談です。BS3で
「にほん百名山」を見ていて、ふと思い出してしまいました。
きっかけは大学のあるサークルの
「新入生歓迎高尾山登山」という企画を発見した時のこと。新入生の村長はやはり同じ県、特に同じ高校の出身者とつるむことが多かった。そこで、その登山とやらの目的地、
高尾山をコテンパンにけなしていたのだ。「何?
標高600m?」、「標高1,000m以下は山じゃあないよな」、「標高600mは登山じゃなく
遠足だろう」とか「800m近い高地に住んでいる俺たちからすれば、600mは登山ではなく
下山だ」などと好き勝手を口にしていた。
実際、我が長野県の「
信州百名山」は標高1,000m以上が対象になる場合が多く、小学校の遠足も2,000m近い標高の入笠山や晴が峰だった。初めてのお泊りキャンプは、釜無山だったし、中学校では3,000m級の
八ヶ岳登山が恒例行事に組み込まれていた。
長野県出身者が唯一自慢できるのが、
「山」だった。でもよーく考えてみると、0mから600mの高尾山、700mの筑波山に登るのと、800mから1,900mの入笠山に登るのではそんなに差はない。
まさに
「井の中の蛙」だった。こんな「信州の山猿」の馬鹿話に、高校時代山岳部で海外の山にも登山経験があり、勲章は両手に残る
凍傷痕という
I君が口を開いた。「ネパールに行けば、3000mなんて
山のうちに入らないよ!」
PR